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世界選手権リード、ヤコブ・シューベルト、ソ・チェヒョンが優勝
文=北山 真 写真=IFSC
モスクワで行われている世界選手権。最終日21日には、リード男女セミファイナル、ファイナルが行われた。
壁は傾斜が微妙に変化するシンプルなもの。ルートは男女ともやさしめで、最近のコンペでは珍しく多くの完登シーンが見られた。
女子はヤーニャ・ガーンブレットが欠場ということで、韓国のソ・チェヒョンが終始リード。追うのは、アメリカのナタリア・グロスマン、イタリアのラウラ・ロゴラ。セミファイナルはこの3名の完登となった。
ファイナルではグロスマン、ロゴラが最上部で同高度となる接戦であったが、最後に登場したチェヒョンが完登し優勝をさらった。
全ルート完登で優勝したソ・チェヒョン
男子はベテランと新人の入り混じった戦いとなった。
予選は楢﨑智亜1位、藤井快3位、緒方良行5位、吉田智音8位と日本人の活躍を期待させる結果であったが、セミファイナルでは楢﨑7位、緒方8位、吉田12位、藤井13位と順位を落とした。イギリスの新人ハミッシュ・マッカーサーがただ一人完登。
ファイナルでは楢﨑5位、緒方7位と順位を上げたが表彰台には届かなかった。ヤコブ・シューベルト(30)が貫禄の完登で優勝を決めた。2位はやはり完登したスロベニアの新人、ルカ・ポトチャル。チェコのベテラン、マーチン・ストラニク(31)が4位に入賞した。ほかにもヨルフ・ヴェルホーヴェン(36)15位、ミュン・ヒュンビン(32)17位などカムバック組の活躍が見られた。
3回目の世界選手権優勝となったヤコブ・シューベルト
なお10月に予定されていた韓国・ソウルでのワールドカップ(B、S)がキャンセルされたので、今シーズンの国際大会はこの世界選手権が最終戦となった。
ボルダリング年間チャンピオンはインスブルックまでの4戦で集計されることとなり、女子はナタリア・グロスマン。男子は緒方と藤井がなんと255ポイントで同点。これを分ける、両者の大会ごとの上下を比較というルールがあるがそれでも2勝2敗で同点、さらにこれを分けるルール(どちらが上位を獲得しているか)によって、インスブルックで優勝した緒方がチャンピオンとなった。
男子
1 ヤコブ・シューベルト AUT
2 ルカ・ポトチャル SLO
3 ハミッシュ・マッカーサー GBR
4 マーチン・ストラニック CZE
5 楢﨑智亜
6 セバスチャン・ハレンケ GER
7 緒方良行
8 ヤニック・フロエ GER
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12 吉田智音
13 藤井 快
21 高田知尭
女子
1 ソ・チェヒョン KOR
2 ナタリア・グロスマン USA
3 ラウラ・ロゴラ ITA
4 ジェシカ・ピルツ AUT
5 ブルック・ラブトゥ USA
6 谷井菜月
7 ディナラ・ファクリディノワ CFR
8 サロメ・ロマン FRA
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10 阿部桃子
13 中川 瑠
44 小池はな