ナーレ・フッカタイバル、“Burden of Dreams 9A(V17)”を初登!(3)

「昨日、ラップノール・プロジェクトに再度トライしに出かけました。ここのところ長い間繰り返してきた日課みたいなことで、特別ワクワクするものではありませんでしたよ。

出かける前にいつものウォームアップをして、ハンドルを握って同じ道を一時間走り、すっかり慣れ親しんだ全てのホールドをブラッシングして、もう一度ウォームアップして、同じ順番で同じムーブを整然とトライする、といった流れです。

誰にでもあると思いますが、強い自分を感じ、自信を持って課題に挑んでも、手も足も出ずにお手上げのときもあれば、その反対に、調子がいまいちで100%の力を出せそうもなく感じていても、最高の登りができたりすることがある。もう理屈など存在しない状態ですよ。

それはもう思い出したくないトライの日々が、数限りなくあります。以前は幾度となくできていたムーブが、どれひとつできなくなってしまったときとか。今までの最高到達点まで行けたトライは、もう一年前のことですよ。疑念と自信喪失の数日、数ヶ月が積み重なり、やがては年単位になりました。でもその間、心の奥底に微かな希望の光りを灯し続けなくてはならなかったのです。

>>課題が待ち構える岩に向かって、出来る限りポジ……