アダム・オンドラ、アルコでWonderlandを初登。新たな5.15b/cルートの誕生

gripped.com 訳=羽鎌田学

 
 
 
 
 
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@pet.phot  

1ヵ月ほど前についに20代最後の年を迎えたアダム・オンドラは、3月22日、イタリア、アルコに数あるセクターのひとつ、テーラ・プロメッサで、Wonderland(5.15b/c)の初登に成功した。今年になってから初登した2本目の5.15b以上のルートである。セクターの名前の意味は、約束の地。

「その名前が意味する通り、多くの可能性を秘めた岩場ですよ」と、アダムは付け加える。このWonderlandは、アルフレード・ウェッバーが最初にボルトを打ったプロジェクト・ルートに、昨年の秋にアダムがより自然なスタートラインを見出してボルトを付け加えたもの。最初の開拓者であるアルフレードは、2017年に48才で5.14dを登り、昨年52才の時には5.14bをフリーソロしたイタリア人クライマー。

ルートの難しさに関して、アダムは次のように言う。

「さしあたりアルコで最もハードな一本になったとは思います」

さしあたり、と言うのも、そのはずだ。彼は最近、ステファノ・ギゾルフィ、ヤコブ・シューベルトらと、この3人が3人とも口を揃えて5.15台の後半はあるだろうと言うプロジェクト・ルート、Excaliburにトライしていたからだろう。先月、アダムは5.15bから5.15d、フレンチグレードなら9bから9cに相当する25本目のルートとなるBomba(5.15b)を初登したばかりだ。

「完登までに5日かかり、5.15cになるかと期待していましたが、結局はハードな5.15bとしました」と、コメントしている。

アダム・オンドラはハードなスポートルートを最も数多く登っているクライマーで、その後を追うのはステファノ・ギゾルフィ。ステファノは、5.15b以上のルートを10本、続くアレックス・メゴスは、7本登っている。2017年9月3日、4年間にわたるトレーニングとトライの末に、ノルウェー、フラタンゲルのハンスへレレン・ケイブでSilenceを初登し、世界で初めて5.15dとグレーディングした。また2018年2月10日には、フランス、サン・レジェ・デュ・ヴァントゥでSupercrackinette(5.15a)をフラッシュしたが、これは5.15aルートの世界初のフラッシングであった。

アダム・オンドラが登ったハードルート26本
Silence 5.15d
Vasil Vasil 5.15c
La Dura Dura 5.15c
Change 5.15c
Wonderland 5.15b/c
The Lonely Mountain 5.15b
Taurus 5.15b
Erebor 5.15b
Neanderthal 5.15b
Disbelief 5.15b
Eagle-4 5.15b
One Slap 5.15b
Move Hard 5.15b
Queen Line 5.15b
Mamichula 5.15b
Robin Úd 5.15b
Stoking the Fire 5.15b
C.R.S.(Cowboy à Réaction Stupide) 5.15b
First Round, First Minute 5.15b
Move 5.15b
Iron Curtain 5.15b
Fight or Flight 5.15b
La Planta de Shiva 5.15b
Chaxi Raxi 5.15b
Golpe de Estado 5.15b
Bomba 5.15b

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