リードワールドカップ第2戦ヴィラール
阿部桃子が4位に入賞

文=北山 真 写真=IFSC

2021年7月2日、3日、スイス・ヴィラールでリードワールドカップ第2戦が開催され、日本からは男子6名、女子4名が参加した。

2日の予選では男子が藤井快を筆頭に(7位)、吉田智音、村下善乙、天笠颯太、田中修太、樋口純裕と全員が、女子では阿部桃子(2位!)、伊藤ふたば、柿崎未羽がセミファイナルへと進んだ。

3日のセミファイナルは、男女ともホールディングがさまざまに変化し、リズムが乱される内容。男子はピンチが連続する部分を越えるかどうかが通過ラインとなった。樋口はこれを抜け4位で通過、村下が6位で続いた。藤井は7位タイであったが残念ながらカウントバックで9位となった。女子は阿部が5位で通過。伊藤、柿崎はここで姿を消した。

男子ファイナルはピンチ、スローパーの連続する下部から、一転して極小クリンプとルーフをプッシュする(通称出前持ち)トリッキーなパートとなる。村下は下部のバランスを要するパートでフォール。続く樋口も同じ場所でまさかのフォール。6番目に登場したアレックス・メゴス。さすが”彼に持てないホールドはない”という言われるだけあり、極小ホールドをものともせず上部に達する。しかし次のショーン・ベイリーも保持力なら負けない。メゴスのさらに数手先を行く。最後に登場したアルベルト・ヒネス・ロペスが中間部で落ち、ベイリーの優勝が決まった。


男子ファイナルのトリッキーなパートをこなすショーン・ベイリー

女子ファイナルは中間部の横っ飛びなどを含み、上部クリンプの連続から左の半球へのデッドがカギ。阿部は安定した登りでここに達し4位となる。7番手で登場したラウラ・ロゴラは、彼女のリーチでは無理と思われる最終ホールドを渾身のパワーでつかみ完登する。最後はヤーニャ・ガーンブレット。完璧な安定した登りで完登。カウントバックで優勝となった。


今回も強かったヤーニャ・ガーンブレット

阿部は予選、セミ、ファイナルと常に力みのない動きで、実力の100%を出し切る登りであった。今後日本女子チームの要のひとりとなることは間違いないであろう。


男子表彰台


女子表彰台

男子

1 ショーン・ベイリー USA
2 アレックス・メゴス GER
3 コリン・デュフィー USA
4 セバスチャン・ハレンク GER
5 アルベルト・ヒネス・ロペス ESP
6 ポール・ジェン FRA
7 樋口純裕
8 村下善乙
ーー
9 藤井 快
13 吉田智音
14 田中修太
17 天笠颯太

女子

1 ヤーニャ・ガーンブレット SLO
2 ラウラ・ロゴラ ITA
3 ナタリア・グロスマン USA
4 阿部桃子
5 ヴィタ・ルーカン SLO
6 アレクサンドラ・トクトヴァ BUL
7 ルカ・ラコヴェック SLO
8 ミア・クランプル SLO
ーー
21 伊藤ふたば
23 柿崎未羽
30 高尾知那

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