コナー・ハーソン、ヨセミテでMeltdown(5.14c)再登

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訳=羽鎌田学

2003年生まれで弱冠20歳のコナー・ハーソンは、11月23日、ヨセミテ渓谷アッパー・カスケード・フォールズにある世界最難トラッドルートの一本であるMeltdown(5.14c)を再登した。

2008年のバレンタインデーにベス・ロッデンによって初登されたMeltdownは、2018年にカルロ・トラヴァーシが第2登するまで、10年間再登されることがなかった。そしてカルロの第2登の4年後、昨年の11月にはヤーコポ・ラルケルが第3登、そして今年の10月下旬にはバルバラ・ツァンガールが第4登に成功している。 コナー・ハーソンの再登は第5登となる。

コナー・ハーソンは、この5ヵ月間で、北米大陸にある複数の高難度クラックを瞬く間にゲットしてしまった。特に今夏のカナダ、スコーミッシュへのクライミングツアーは、おそらくこれまでで最も実り多いものであったに違いない。

彼は、数週間という短い期間で、伝説のCobra Crack(5.14b)を筆頭に、ディディエ・ベルトが今年6月に初登したばかりのCrack of Destiny(5.14b)、ジェシー・ヒューイが昨年の9月に初登したStélmexw(5.13+)、ヘイゼル・フィンドレーが2017年に初登したスパイシーなステミングコーナーのテストピース、Tainted Love(5.13+)などを登った。

スコーミッシュを後にしてからは、コナーは北カリフォルニアでイーサン・プリングルが2016年にフリー初登したトラッドルート、Blackbeard’s Tears(5.14c)を再登し、その後、彼はシエラネバダ山脈にあるマウント・ホイットニー東壁で計13ピッチからなり、核心は55mに及ぶ5.13dピッチであるアルパイン・トラッドルート、Hairlineのフリー初登に成功している。

「Meltdownのクライミングには多くの意義があった。これほどまでに日数のかかったナチュプロ・ルートを登ったこともなければ、またこれほどまでに本当に登れるのかどうか最後までわからなかったルートもなかった。そしてこの一本でやはりこれほどまでに多くのことを学べたルートも、今までになかった。その意義は、枚挙にいとまがない。

核心のボルダームーブは、これまでロープを結ばずに登ったどのボルダー課題よりもハードに感じたほどだ。最終的に、感謝祭の日に、かろうじてひとつの章にピリオドを打つことができた。

このラインを見い出したベス・ロッデンのビジョンと、それを登ろうとした彼女の決意に大いなる敬意を表する。彼女のMeltdown初登は、時代をはるかに先取りしたクライミングであった。クライミング史上、最大の成果のひとつに間違いない」

初めてMeltdownにトライされたのは、いつですか?

一年前、昨年の感謝祭の休暇中に、ヤーコポ・ラルケルとバプシと一緒に初めてMeltdownにトライしました。私は数日間ルートに触っただけで、特に手応えを感じることもありませんでした。ただ、ヤーコポが完登するのをこの目で見ることができ、とても刺激を受けました。そして、この秋に本腰を入れてルートに取り組み始めたのです。

完登までに何日必要でしたか?

今年は13日ぐらいでしょうか。それに去年の3、4日をプラスしたものです。

最近登られた他の高難度クラックと比べてどうですか?

Meltdownは、今年経験したどのクラックよりも、ずっとずっとハードに感じました。核心は、私がこれまでに登ったどのクラックよりも一段階上のレベルのものです。

核心はV12あたりだとコメントする人もいますが、同じように考えられますか?

このようなテクニカルなボルダームーブをグレーディングすることは難しいのですが、V12は、ほぼ的を射ているとは思います。V11と言う人もいれば、またV13と言う人もいるので、まあV12は妥当な妥協点だとは考えます。

トライする過程で、最も難しかった点は何ですか?メンタル的なものでしたか?それとも、フィジカル的なものでしたか?

授業の合間の週末にトライに出かけるのは、肉体的にも精神的にもかなりこたえました。週末のヨセミテ・ツアーに充分な時間を確保するために平日は夜遅くまで家で宿題をして、金曜日の夜は恒例の交通渋滞と格闘しながら遅くまでハンドルを握り、ツアーの最中も常に学業のことが頭から離れず、日曜日の夜に急いで街に戻るということが積み重なりました。気がついたら道路で逆走していたこともありましたよ。

フットホールドが非常に悪いようですが、完登の際にはどのクライミングシューズを履いていましたか?

左足にはスポルティバのカタナ、右足にはソリューションを履いて登りました。カタナは、核心の浅くてフレアしたフットジャム用で、試してみた他のどのシューズよりも感触がよかったのです。ソリューションは私が一番信頼しているシューズで、単に最も履き慣れているからに過ぎないかもしれませんが、まったくひどいフットホールドでも安心して踏むことができました。

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