世界選手権リードで森秋彩が3位入賞。優勝はヤーニャとアダム


女子表彰台、森秋彩(写真右)が3位に入賞

文=北山 真 写真=山本浩明、小澤信太

八王子エスフォルタアリーナで行われているクライミング世界選手権、ボルダリングに続き、リード競技が8月14日、15日で行われた。

14日の女子予選では、ヤーニャ・ガーンブレットがただ一人の2ルート完登で1位、森秋彩が2位となった。男子予選は楢﨑智亜、ヤコブ・シューベルト、サーシャ・レーマンの3名が両完登、アダム・オンドラはボルダーの不調を引きずっているのか1本目でなんと22位、2本目は完登し10位となった。

15日にはセミファイナルが、男女同時進行で行われた。ルートはボリュームが複雑に組み合わされ、手順で悩まされるパートが多かった。男女とも上部のトラバース部分が核心で、多くの選手がここでフォール。そのパートを抜け出し、何手行けるかがファイナル進出へのカギとなった。完登は男女ともなく、女子はガーンブレット、男子はアレックス・メゴスが1位通過。日本人は女子で森が3位、野口啓代が6位、男子は楢﨑智亜が2位、原田海が5位でそれぞれファイナルへ進んだ。

女子ファイナルはほぼストレートに左上するシンプルなルート。ランジもデッドもない持久系だ。ということで当然森に、日本人は期待したに違いない。ところが森は珍しくトラバースセクションでシークエンスに失敗(読みすぎ?)。あきらかにこれがダメージとなり、上部で力尽きる。最後に登場したガーンブレットも、もちろん最高到達点ではあるが、それほど高度は稼げなかったので、森のあの失敗がなければ、ひょっとしたらと思ったのは私だけではないだろう。


女子決勝の森 秋彩


女子決勝の野口啓代

男子ファイナルは非常に凝った内容。ほとんどの選手が上部トラバースの手前で落ちる中、オンドラが登場。これまでの不調を吹き飛ばすかのような快登で、トラバースをこなし上部へ最高到達点をマーク。楢崎は最上部に行きさえすれば、得意のデッドでトラバースをこなすと思われたのだが、その手前でフォール。最後にメゴスが登場、そつなく上部までをこなすが、オンドラには及ばなかった。


男子決勝の楢﨑智亜


男子決勝の原田 海


男子表彰台(左からアレックス・メゴス、アダム・オンドラ、ヤコブ・シューベルト)

女子

1 ヤーニャ・ガーンブレット SLO
2 ミア・クランプル SLO
3 森 秋彩
4 ソ・チェヒョン KOR
5 野口啓代
6 ジェシカ・ピルツ AUT
7 ヴィタ・ルカン SLO
8 ジュリア・シャヌルディ FRA
ーー
11 小武芽生
14 伊藤ふたば
26 野中生萌(棄権)

男子

1 アダム・オンドラ CZE
2 アレックス・メゴス GER
3 ヤコブ・シューベルト AUT
4 楢﨑智亜
5 ショーン・マッコール CAN
6 ステファノ・ギゾルフィ ITA
7 原田 海
8 ハンネス・プマン SWE
ーー
12 楢﨑明智
14 藤井 快
22 西田秀聖

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