ズバリ解決!マル秘トレーニング Vol.1(2)

体が硬くて、足が上らない

■ジムに行けない人

体が柔らかい人はクライミングに有利なのは言うまでもありませんが、単に柔軟性と聞くと、普通の人は、足がどれだけ開くか、前屈がどこまでできるか、などにばかりとらわれてしまいます。

もちろん、ストレッチなどしてこういった柔らかさを保つことも大切なのですが、クライミングにとってより重要なのは動的ストレッチです。これは軽く勢いをつけてリズミカルに筋肉を伸ばす方法で、走るような動作をしながら左足を蹴り上げて右手でつま先にタッチ。その次に右足を蹴り上げて左手でタッチ。次にまた左足を蹴り上げて右手でタッチするのです。

動的ストレッチ。軽く走りながら、左右の足を蹴り上げ、反対の手でつま先にタッチする

 

手を胸の前で組み、背骨を左右にのみ倒して体幹を伸ばします。最初は骨盤を動かさずに左右10回ずつ、次に骨盤を大きく動かして左右に10回ずつ。その後、左右に10回ずつ回してみましょう。

■ジムに行ける人

本当のクライミングに必要な柔軟性とは、ホールドを持った状態でどこまで足を動かせるか、つまり、ある程度、腕に力の入った状態での柔軟性でないと意味がありません。 そこでやってもらいたいのが、足マット・トラバースです。これは、マットの上に立ったまま、次々と無作為にホールドを持ってトラバースしていくのです。ありえないようなクロスムーブに挑戦してもらってもいいですし、できるだけ上下や向きを変えて、あちこちのスジを伸ばしていただきたい。 また、片足ずつ、どこのホールドにまで足を乗せられるかを、ツイスターゲーム(古い!)のように友達と指定し合っても楽しいでしょう。

(左)マットの上に立ったまま、いろいろなホールドを持ち、トラバースしながら体を伸ばす
(右)さらに高いホールドに足を乗せようとする(片足はマットの上でいい)/span>

 

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オブザベーション(ルートの下見)が苦手でムーブが読めない

■ジムに行けない人

ジムには、ホールド横にテープが張ってあります。またテープ課題とは別に、壁のホールド位置をぬり絵のように記入してファイルするファイル課題があります。このファイル用の壁のホールド白図(カラー写真の場合もあり)をコピーさせてもらうか、1枚分けてもらいましょう(ジムに迷惑をかけないようにね)。

あまり複雑な壁の部分はダメです。100〜120度くらいのフラットな壁の白図に、自分がすでに登ったことがあり、成功したコースを記入。そして、ホールドを持つ向きや、どこに左右どちらの足を乗せたのかも書き入れます。つまり足順を書くのです。何度か登って、本当に正しいかよく検討することも忘れずに。そして、家で、そのコース図を見ながら頭の中で登ってみるのです。その際、左手を動かすときは左足のフットホールドと右手で体を支え、右手を動かすときは右足に乗っかるという、セオリーを正しく守って登っているかも考えてください。

どうしても反対側の足、つまり左手を動かすときに右手右足になるようなときは、フラッギングのムーブが有効です。また、ひねりのムーブを使うときは、右手を動かすときに右の腰が壁側に近づいて左を向き、左手を動かしたいときは右向きで左腰が壁に近づくというセオリーに合っているかを検証しましょう。






ルート記入用のホールド図をもらって帰る→実際に登っているときの手足の位置をよく見て記入する

次に、まだトライしていないけれどグレード的には登ることが可能なコースを写し書いていきます。できれば手足限定課題がいいでしょう。そして、家ですでに登れた課題のセオリーをもとに、登り方、つまり、どこに左右どの足をどちら向きに乗せるかを考えておき、そのとおりに登れるかを実証します。

■ジムに行ける人

ジムに行ったときは、上手に登る人をよく観察して、上手に登るイメージを焼き付けましょう。そして、新しい課題にチャレンジするとき、最初の2、3手だけでいいので足を読みます。スタートホールドの次の1手目を右手で取りに行くなら右足が、左手なら左足が乗っていたほうが動きやすいもの。落ちてしまったときにも、セオリーを思い出し、どちらの足をどこに乗せたらいいのかをもう一度考え直して再トライしましょう。

どこに右手・左手を置くか考え、次にどこに右足・左足を置くか考え、最後にどのムーブをするか考えよう。

手汗がたくさん出てホールドが滑る

ジムに行けない人も行ける人も、これについては効果的ないいトレーニングはありません。期待をもたせて誠に申し訳ない。しかし、いい対処法はあります。それは、チョークをつけることです。「えっ? そんな当たり前のこと?」と思うかもしれませんが、本当に正しくチョークアップしている人は、意外に少ないものなのです。
まず、液体チョークだけではまったくもってダメ。もちろん、液体チョークはヌメリを取り、チョークアップの下地を作ることができるので、使って損はありません。ですから、まず松ヤニが少々入った液体チョークを塗り、その上に粉チョークをつけるのです。チョークバッグを必ず腰につけ、その中にチョークボールを入れます(カンプ、マムートなどがよく効きます)。ボルダーの場合、チョークバケット(置き型の大型チョーク入れ)に、古いチョークボール、粉チョーク(カンプ「チャンキーチョーク」が最高)、さらに固形のチョーク(ソイルなどがいい)を割らずに入れます。これで手に入念にチョークをつけ、さらに登りながらチョークバッグで小まめにチョークアップしましょう。

液体チョークをまず塗り、チョークボール入りのチョークバッグを腰つけ、粉チョーク、固形チョークを入れた大型チョークバッグを使う。



またフォールしたときは、汗とチョークの混じったものがホールドの穴やザラつきを埋めてしまい滑りやすくなっているので、これを歯ブラシで小まめに落とします。歯ブラシは柄の白い天然馬毛のものがよく、しかも硬めの馬毛が最良とされていますので、ぜひ探して買い求め、チョークバッグに差しておきましょう。

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