北山真のクライミングなんでもQ&A 第1回(3)

回答者 北山 真

Q.ルートやボルダー課題についているグレードは、 どのようにして決められているのですか?

ANSER
先に書いたような条件によって難しさが決まるのですが、なにもそれらの要素にいちいち照らし合わせて、頭で考えてグレードを決めているわけではありません。

頭ではなくて体が決めると思ってください。経験豊富なクライマーが登ってみて「あのルートよりずっと難しい」「あのルートより少しだけやさしい」といった体感によって決まるのです。

有名な岩場であれば、多くのクライマーがそれを登り、その岩場のグレードの基準となっているルート“スタンダード”があります。

例えば小川山のクラックであれば「小川山レイバック」(5.9)、「カサブランカ」(5.10a)、「ジャックと豆の木」(5.10b/c)、「クレイジージャム」(5.10d)という、それぞれのグレードのスタンダードがあります。これらのルートに照らし合わせて、新しいルートのグレードを決定するのです。

ちなみに、クライミングジムのルートのグレードはルートセッターがつけます。自然の岩場と違って、意図的にやさしいルートから難しいルートへと段階を追って設定されていますので、自分のレベルの合ったルートを探すことが簡単にできます。

>>Q.ルートのグレードには必ず「5」がついていますが、 これはなぜですか?

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>>Q.難しいルートとやさしいルートは、 どこが違うのでしょう?
>>Q.ルートやボルダー課題についているグレードは、 どのようにして決められているのですか?/a>
>>Q.ボルダーのグレードは また別のようですが。