シモン・ロレンジ、Burden of Dreams (9A/V17) 第3登

Natalie Berry  ukclimbing.com
訳=羽鎌田学

ベルギー人クライマー、シモン・ロレンジが、フィンランドの首都ヘルシンキから東方に位置するラップノールにある世界初の9Aボルダー課題、Burden of Dreamsの第3登を達成した。

同国を代表するボルダラー、ナーレ・フッカタイバルが3年以上の努力の末に2016年に完登して9Aとグレーディング、世界最難ボルダー課題となった一本である。

 
 
 
 
 
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シモンは11月中旬にフィンランドに到着し、その後一ヵ月半の間、氷点下の気温、大雪、指皮の消耗にもかかわらず執拗なトライを続け、12月27日に完登に成功した。完登後、彼は次のように述べている。

「少し前までは最高にクレイジーな夢の中でさえ全く想像できなかった存在が人生の目標となり、かつまたそれが実現するなんて」

今回の成果により、シモン・ロレンジは、9Aボルダー課題の初登と再登を共に果たした初めてのボルダラーとなった。

既に彼は、2021年2月にはフランス、フォンテーヌブローでThe Big Island Sitとしても知られるSoudain Seul (9A)*を初登し、2022年12月にはスイス、キロニコでAlphane (9A)を第4登している。そして今回、Burden of Dreams (9A)を第3登したことにより、3本の9A課題を登った現在のところ唯一のボルダラーでもある。

Burden of Dreamsは、2023年4月にウィル・ボシが実際の岩場では14セッション、それと屋内でのレプリカを使ってのシュミレーショントレーニング期間を合わせて計24日間かけて第2登に成功し、9A (V17)というグレードを追認している。

*Soudain SeulはV17よりV16と表記されることのほうが多い。

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