サラリーマン〝スペイン・カタルーニャ弾丸クライミングツアー〟全9日間の記録 ’15 【6】

3日目(現地時間 10月18日 日曜)
夜中に降った雨の影響を考え、昼過ぎからの活動となる。エリアは到着最初に登った場所の上部、カマラサCamarasa]のCingle de la Llum。日本ではなかなかお目にかかれない、30m超えのルートがある岩場だ。

野中は”L’ll・luminat 6a+(5.10c)”32mにトライ。僕は”La Via de I’sOscar 6c(5.11b)”32mをオーナーが登った後にフラッシュを狙うが、スタミナ切れでテンションが入った。その後、隣の”Hot Pot 6c+(5.11c)”32mを完登して、オンサイトグレードを更新。今回のツアーでひとつ結果を残すことができた。

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高いルートが多いので大活躍だったビレイグラス。実用ガイドなどは参考資料のページ

 

4日目(現地時間 10月19日 月曜)
Agulles Cara Sudでアップをして、El Senderoで目当てのルートを登る計画で、サンタ・アナSanta Ana]へ向かう。アップルートまでの少々険しいアプローチが難だが、両エリアはとても近いのだ。オーナーが”Mejor que Bien 6b(5.10d)”35m、野中と僕が隣の”Planeta Gris 6a+(5.10c)”35mを登った。

El Senderoに移動して最初にトライしたのは、”Hippy 6a+(5.10c)”25m。わずかではあるがワイドクラックのポイントがあり、抜けるのに少々苦労して完登。クラックもやっておくと、こういうときに役に立つ。

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Planeta Gris 6a+(5.10c)を登る野中氏

このエリアで、野中が左手中指に裂傷を負うケガもあった。ファーストエイドキットで応急処置をしてすぐ病院へ向かおうとしたが、いかんせん場所が分からない。岩場から最も近い街アルファラスAlfarràs]まで出て、更に4km先の病院に紆余曲折の末にたどり着き、数針縫う治療を受けた。他国の地で不安な思いをした野中は、非常に丁寧かつ親切なドクターに感激して、去り際のドクターに抱きつき、目頭を熱くしていた姿は忘れられない。