ミカエラ・キルシュ、Víctima Perfecta(9a+/5.15a)をRP、Crimptonite(8b+/5.14a)をオンサイト

planetmountain.com
訳=羽鎌田学

米国人女性クライマー、ミカエラ・キルシュが、スペインのマルガレフの岩場でVíctima Perfecta(9a+)をレッドポイントし、その近くのオリアナでは、Crimptonite(8b+)をオンサイトした。

ミカエラ・キルシュは、エネルギッシュに登り続けている。彼女は、昨年11月にはスペイン、カタルーニャ州タラゴナ県にあるマルガレフで1ヵ月間過ごし、その間にEra Vella(9a)、Víctimes del Futur(9a)、Coma Sant Pere(8c+)などを登った。

Victima Perfecta(9a+)を登るミカエラ 写真=Jan Novak

作業療法の博士号を持ちながらもプロクライマーとして活躍する29歳の彼女は、今春のスペイン・ツアーでは目標をより高く掲げ、マルガレフのクラシックな9a+ルートの一本であるVíctima Perfectaに狙いを定め、この4月7日に完登した。このルートの初登者は、あのラモン・ジュリアン。2008年のことだ。初登時、ラモネッは8c+としたが、12年後の2020年に第2登したトム・ボルジャー、また2021年に第3登したホルヘ・ディアス=ルージョは、9a/9a+としていた。

ミカエラは、今季ツアー開始早々の3月中旬には、Combifetis(8c)、Víctimes del Passat R1(8c/+)、Víctimes del Passat R2(8c+)を立て続けにRPし、その後、「驚くほど被っていて美しいセクター、ラコー・ダ・ラ・フィネストラ」にあるVíctima PerfectaのRPに向けてトライを重ねていた。彼女にとって、このルートは最難の一本であった。

彼女は「La Ramblaよりも難しかった」とコメントし、トムやホルヘらがつけたグレードからスラッシュを消し去り、9a+としている。これにより、Víctima Perfectaは、2017年のマーゴ・ヘイズ、2022年のソ・チェヒョンに続いて2023年1月にシウラナで登ったLa Ramblaに次ぐ、2本目の9a+ルートとなった。完登後、彼女はplanetmountain.com「私にとって最大のチャレンジだった」と手短に語った。

その後、明らかに絶好調のミカエラは、マルガレフ近くのオリアナに足を運び、Crimptoniteをオンサイトした。彼女にとって、初めての8b+(5.14a)ルートのオンサイトであった。

関連リンク

同一カテゴリの最新ニュース