女子コンバインド決勝、優勝はヤーニャ、野口啓代オリンピック内定


一人目のオリンピック内定選手となった野口啓代

文=北山 真  写真=山本浩明

クライミング世界選手権も大詰め、8月20日、ついにコンバインドの女子決勝が行われた。選手は18日の予選から選ばれた8名。

1種目目はスピード。スピードチャンピオン、ポーランドのアレクサンドラ・ミロスラフが入っているので、実質それ以外の選手は2位の座を目指してのトーナメントとなる。大舞台の緊張であろうか非常に多くの選手がスリップする。期待の野中生萌もスリップが多く最後の3位・4位決定戦でもペトラ・クリンガーに敗れてしまった。そんな混戦の中、ミロスラフとのビッグファイナルに進んだのはなんとショウナ・コクシーだった

2種目目はボルダリング。長い1課題目を森秋彩がすさまじい集中で完登。二人目の野口啓代はこれをフラッシュ。あとはコクシー以外登れなかった。2課題目は複雑な形状をバランスで登る。野口、ガーンブレット、野中が成功。3課題目足のみでトラバースする異色の課題、誰も登れず。それにしてもこの地味な課題を、なぜハイライトとなるべき3課題目に持ってきたのか分からない。


ボルダー1課題目をフラッシュする野口

3種目目はリード。森がまた見せた、途中ヒヤリとする部分もあったものの見事完登。あとは何人が完登するのか? さすがにガーンブレットは完登、しかし野口も最終ホールドタッチに終わった。つまり3位、ボルダー1位の野口にとってスピード7位をカバーするに十分な順位だ。結果野口は総合2位、文句なしの日本人最上位で、東京オリンピックの切符を手にしたのである。


リードでは最終ホールドにせまった


予選に続きみごとな完登を見せた森秋彩

女子コンバインド決勝

    S B L    
1 ヤーニャ・ガーンブレット(SLO) 6 2 1   = 12
2 野口啓代  7 1 3   = 21
3 ショウナ・コクシー(BBR) 2 3 7   = 42
4 アレクサンドラ・ミロソロフ(POL) 1 8 8   =64
5 野中生萌 4 4 5   = 80
6 森 秋彩  8 5 2   = 80
7 伊藤ふたば 5 6 4   = 120
8 ペトラ・クリンガー(SUI) 3 7 6   = 126

 

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