クライミングの成否を分けることもあるチョーク。特に手に汗を多くかく人には、なくてはならないアイテムです。今回はクライミングにおけるチョークの正しい使い方やマナーについて紹介します。
校庭にラインを引く石灰や、黒板用のチョークと同じものと勘違いされますが、クライミングに使うチョークは主に炭酸マグネシウム。体操選手がつけているものと同じです。
手の汗や湿気を抑え、手を滑りにくくしてくれます。あくまでも水分を抑えるためのものであって、チョーク自体が滑りを抑えるわけではありません(チョーク自体に滑り止めの効果がある、という意見もありますが)。
また、初心者は手の皮が薄く、やわらかいため、ズルッとむけてしまうことが多々あります。手汗などで湿っているとむけやすいので、チョークを使用することである程度は防げるでしょう。
粉、ブロック、液体の3タイプに分けられます。粉とブロックはチョークバッグに入れて使い、液体は容器から搾り出すとアルコール等が気化してチョークが手に残ります。
液体はアルコールが手の汗を飛ばしてくれ、また周囲に飛散しにくいのが特徴で、ジムによっては液体チョーク限定という場合もあります。
チョークバッグは腰につけるタイプと、ボルダリング用の置き型があります。前者は主にルートクライミングで登りながらチョークアップ(チョークを手につけること)するために、腰に下げられるようになっていて、10手、20手と手数が多いボルダリング課題でも使います。置き型は手数の少ないボルダリング用で、その名の通り、地面に置いたまま使います。
チョークは湿気を抑えるためのもので、たくさんつけても余計に滑るだけです。
また、空気を汚してしまうので、クライミングジムではまき散らさないようにしましょう。ジムによっては液体チョークに使用を限定していたり、チョークボールを使い、粉末のチョークを直接チョークバッグに入れることを禁止している場合があります。これは、チョークが飛び散ると汚れるだけでなく、空気を汚してしまうことで気管の弱い人に迷惑をかけてしまう恐れもあるからです。
加えて、近年は岩場でもチョークのつけすぎが問題になっています。ブラッシングで落とすにしても限界があります。ジムでも、岩場でもチョークの使用はほどほどに。
どのタイプのチョークを使うかは好みが分かれるところです。例えば、手汗を多くかくタイプの筆者は「PD9」を使いますが、あるクライマーは手が乾きやすく「エコグリップ」などのしっとりした感じが手になじむといいます。経験上、手のフリクションは水分量とも密接に関係しているようで、ただ乾燥すればいいというわけではないようです。ここでは筆者の使い方を紹介しましたが、みなさんも自分に合ったチョークやつけ方を見つけてください。
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