東京五輪正式種目に決定!スポーツクライミングの基礎知識

ルート ボルダリング
2017.03.21
協力=公益社団法人日本山岳・スポーツクライミング協会 文=小川郁代

2020年開催の東京五輪まで気がつけばあと3年あまり。追加競技として五輪種目に決定した「スポーツクライミング」の世界一をかけて、日本で熱戦が繰り広げられる日がもうそこまで迫っています。

実は日本は、世界的に見てもスポーツクライミングの強豪国。世界の舞台でベテランから若い世代まで多くの選手が優秀な成績を残していて、2020年の五輪でも表彰台の期待充分な競技なのです。競技会場やテレビ中継で日本選手の活躍を応援するためにも、スポーツクライミングについてのあれこれを知っておきましょう。

スポーツクライミングってどんなもの?

スポーツクライミングは、道具に頼らず岩や壁を登る「フリークライミング」のジャンルのひとつです。クライミングにはたくさんの種類があり、すべてを説明するとかなり複雑なのですができるだけ簡単に表現するとすればスポーツクライミングは、道具を使わずに、あらかじめ安全が確保された状況で岩や壁を登ることといえるでしょう。

ボルダリング 写真=亀田正人

たとえば最近各地に急増しているクライミング施設で、カラフルな石(ホールド)を使って壁を登る「ボルダリング」もスポーツクライミングの一種。壁の高さは4~5mほどで、床には分厚いマットが敷かれており、落ちてもケガをしないように安全確保がされています。

ルートクライミング

また、12mを超えるような高い壁を登る「ルートクライミング」では、ハーネスというスポーツ用の安全ベルトを身につけて、ロープで安全確保をしながら登ります。

 

スポーツクライミングは、屋内だけでなく自然の岩でも行なわれます。

アウトドアのルートクライミングでは、登るラインが設定された岩にあらかじめボルトが打たれていて、そこにロープをかけて安全を確保しながら登ります。

アウトドアでのルートクライミング:
登る人と安全確保をする人が一組になって行なわれる

ボルダリングでは、ケガ防止のために携帯用のマットを敷いて登ります。

アウトドアでのボルダリング:
携帯用のマットを落下地点を予測して敷くスタイルが一般的

フリークライミングで使うロープや、岩や壁に打たれたボルトにロープをつなぐためのクイックドローという道具は、あくまでも安全を確保するためのもの。前に進むための道具ではありません。強いて言えば、クライミング専用のシューズと手に付ける滑り止めのチョークだけが、進む助けになるかもしれません。

スポーツクライミングは、道具に頼らず自分の手足の力で登る、とてもシンプルなスポーツなのです。

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