ボルダリングが上達してきたら、「そろそろロープにも挑戦してみたい」と思うひともいるのではないでしょうか。そんなロープへの一歩を踏み出したいひとにおすすめしたいのがトップロープです。
今回はトップロープの解説から実際に行なうまでの一連の流れを前編・後編に分けてご紹介します。
ボルダリングとの違いは、登る壁の高さにあります。見てのとおりマットで着地の衝撃を受けられる高さの壁を登るのがボルダリング、ルートはより高い壁を安全確保のためにロープやハーネスといった道具を使いながら登っていきます。
「ルートクライミング」には「トップロープ」と「リード」の2種類があります。クライマー(登る人)とビレイヤー(下でロープを確保する人)がペアになって行ない、クライマーが主となってロープの操作指示(コール)をビレイヤーに出しながら登っていきます。
トップロープはロープの支点があらかじめ壁の上部に設置されているため、途中でロープをかけて支点をとるリードより比較的安全性は高く、ジムによってはグレードも優しい設定となっています。いわばルートクライミングの入門です。
トップロープに興味を持ったら、ルートクライミングが出来るジムでインストラクターの講習を受けるのがおすすめです。技術や道具を必要とするために一見ハードルが高そうに見えますが、手順を覚えてしまえばそこまで難しいものではありません。ジムにもよりますが、使用する道具のほとんどはレンタル可能で気軽にはじめられるのもトップロープのいいところ。まずは講習会に参加してみましょう。
ボルダリングのグレード表は「段級」を採用する一方、ルートクライミングではアメリカ発祥のデシマルグレード表を使用します。「5.〜」と表記しますが、5はフリークライミングのクラスを意味するもので、小数点(デシマル)以降の数字が高いほど難易度も上がるというシステムです。
「5.10」以上からはa〜dとアルファベットがついてさらに難易度が細分化されています。初心者は「5.6」「5.7」あたりからトライしてみましょう。
トップロープをはじめるにあたって、最低限必要な道具は以下の4つです。
①クライミングシューズ
②チョークバッグ
③ハーネス
④ビレイデバイス
チョークバッグはウエストに装着できるストラップ付きのものを選びます。
ビレイデバイスはジムによってはブレーキアシスト機能付きを使用することもありますが、使用が禁止されているジムもあるので持参する際は確認しましょう。ロープと安全環付カラビナはジムに設置されているものを使用します。また、必須ではありませんがビレイグローブもあれば、ビレイ中のロープとの摩擦による火傷や怪我の防止にも役立ちます。
トップロープについて理解できたでしょうか。準備ができたところで次はいよいよトップロープを実践してみましょう!
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